
EC 運営代行サービスの活用で解決できる課題と対応業務・メリット
EC 運営における課題を解決するために、運営代行サービスを活用するメリットを解説します。社内のリソース不足などの悩みに対し、代行業者が対応できる業務内容や解決策…
売上を3つの数字に分けると、次に手を打つべき場所が見えてきます。指標の見方と改善の順番を整理
「先月より売上が下がったが、何が原因なのか分からない」「広告を増やすべきか、商品ページを直すべきか判断できない」。ネットショップを運営していると、こうした悩みに直面することがよくあります。売上という1つの数字だけを見ていると、打ち手の優先順位を決めるのは難しくなります。
そこで役立つのが、売上を「アクセス人数」「転換率」「客単価」の3つに分けて見る考え方です。この記事では、EC運営で見るべき基本の指標とその計算方法、数字の読み方、そして改善に取り組む順番を、モール店舗にも自社ECにも共通する形で解説します。
ECプランニングは、中国からの仕入れ・OEMから日々のEC運営業務までを一貫して支援する会社です。中国現地の工場やサプライヤーとの直接交渉を代行し、品質基準の共有を含めた継続的な管理を行います。
商品登録やページ制作、広告運用、在庫管理、カスタマーサポートまで、提案にとどまらず自ら手を動かして現場のオペレーションを回す実務力を強みとしています。運営代行やご相談内容の整理など、お気軽にお問い合わせください。
ECの売上は「アクセス人数×転換率×客単価」の掛け算で表せるため、どの数字が変わったかを見れば、売上が増減した理由を説明できます。
まずは、この売上の公式と、それぞれの指標の意味を確認します。
売上の公式とは、ECの売上を「お店を訪れた人数」「そのうち購入した人の割合」「1回の購入金額」の3つの掛け算として表す考え方のことです。楽天市場の出店案内でも、店舗の売上はアクセス人数・転換率・客単価の3つの要素で構成されると説明されています。
掛け算なので、どれか1つの数字が上がれば売上も上がります。逆に、売上が下がったときは、3つのうちどれが下がったのかを確認することで、原因の当たりを付けられます。
売上の公式は、目標を立てるときにも使えます。楽天市場の出店案内では、客単価5,000円・転換率1%の場合、1人の訪問あたりの売上は約50円になり、月100万円の売上には約2万人のアクセスが必要になるという例が示されています。
このように逆算すると、「今のアクセスの何倍が必要か」「転換率を上げれば必要なアクセスはどれだけ減るか」が具体的な数字で分かります。目標が現実的かどうかを判断する材料として、計画の段階から使っておくとよいでしょう。
経済産業省の調査によると、2024年の国内BtoC-EC市場規模は26.1兆円で、前年から5.1%増えました。EC化率は9.8%と公表されています。市場全体は伸び続けていますが、出店者や商品の数も増えているため、何もしなくても自店の売上が伸びるとは限りません。
自店の数字を見るときは、季節やセール、市場全体の動きによる変化と、自店の施策による変化を分けて考えることが大切です。前月との比較だけでなく、前年同月との比較もあわせて確認しましょう。
指標は、定義と計算方法をそろえて記録しなければ、月ごとや担当者ごとに比較できなくなります。
ここでは、EC運営で最低限押さえておきたい指標の意味と計算方法を整理します。
アクセス人数とは、一定期間にお店を訪れた人の数のことです。分析ツールによっては、訪問の回数を数える「セッション数」や、閲覧されたページの数を数える「ページビュー(PV)」が使われるため、どの数字を基準にするかを社内で決めておきます。
アクセスは、検索、広告、SNS、メルマガ、モール内の特集ページなど、どこから来たか(流入元)ごとに分けて見ると、増減の理由が分かりやすくなります。
転換率とは、訪問した人のうち実際に購入した人の割合のことで、コンバージョン率(CVR)とも呼ばれます。Shopifyの解説では、「取引数÷訪問者数またはセッション数×100」で計算すると説明されています。たとえば、1,000セッションで20件の注文があれば、転換率は2%です。
同じ解説では、海外の調査データとして平均1.95%(2024年3月時点)という値も紹介されていますが、転換率は商材、価格帯、モールか自社ECかによって大きく異なります。他社の平均と比べるよりも、自店の過去の数字や商品同士で比べるほうが、改善の手がかりになります。
客単価とは、1回の注文あたりの平均購入金額のことで、「売上÷注文件数」で計算します。1人の顧客が何点まとめて買ったか(買い上げ点数)と、商品1点あたりの単価に分けて見ると、改善の方向が決めやすくなります。
あわせて見ておきたいのが、初めて購入した人のうち2回目も購入した人の割合(F2転換率)です。新規顧客を広告で集め続けるだけでは費用がかさむため、一度買ってくれた人が再び買ってくれているかは、長く続く売上を作るうえで重要な指標になります。
改善は、費用をかけずに効果が出やすい転換率から着手し、次にアクセスを増やし、並行して客単価と再購入の施策を進めるのが基本の順番です。
転換率が低いまま広告でアクセスを増やしても、費用に対して売上が伸びにくいためです。ここでは、具体的な判断の手順を説明します。
1. 売上の前月比・前年同月比を確認し、3つの指標のどれが変化したかを見ます。
2. 変化した指標を、商品別・流入元別・端末(スマートフォンかパソコンか)別に分けます。
3. 変化の大きかった商品や流入元について、ページの変更、価格や在庫の変化、広告設定の変更、競合の動きなど、思い当たる出来事を書き出します。
このように切り分けると、「店全体の転換率が下がった」ではなく、「主力商品Aのスマートフォン経由の転換率が下がった」というところまで原因を絞り込めます。打ち手は、この粒度まで絞ってから考えるのが効率的です。
転換率が低い、または下がっている商品は、商品ページと購入条件を見直します。具体的には、サムネイル画像で何の商品か伝わるか、サイズや素材などの情報が足りているか、レビューは十分か、価格・送料・お届け日数が競合と比べて見劣りしないか、といった点を確認します。
自社ECの場合は、購入手続きの入力項目が多すぎないか、スマートフォンで表示が遅くないかも確認します。変更は一度に多くを変えず、1つずつ試して前後の数字を比べると、何が効いたのかが分かります。
転換率がある程度安定したら、アクセスを増やす施策に取り組みます。モールでは、商品名や説明文に購入者が実際に検索する言葉を入れる検索対策と、検索連動型の広告が中心になります。自社ECでは、検索エンジン対策、広告、SNS、メルマガなどを組み合わせます。
広告の効果は、売上だけでなく、1件の注文を獲得するのにかかった費用と、その商品の粗利を比べて判断します。売上は伸びたが利益が残らない、という状態を避けるためにも、商品ごとの粗利を把握しておくことが前提になります。
客単価を上げる方法には、関連商品の提案、まとめ買いの割引、送料無料になる金額の設定などがあります。ただし、割引や送料無料は利益を圧迫するため、利益が残る範囲で条件を設計します。
再購入を促すには、購入後のフォローメール、同梱物での使い方の案内、次回使えるクーポンなどが有効です。消耗品であれば、使い切る時期に合わせた案内も検討できます。
指標は、決まった形式で定期的に記録し、担当者が同じ数字を見て話せる状態にしてはじめて、運営の改善に生かせます。
最後に、数字を日々の運営につなげるための仕組みを紹介します。
売上、アクセス人数、転換率、客単価、注文件数、広告費、F2転換率といった主要な数字を、月ごとに1枚の表にまとめます。楽天市場のRMSやYahoo!ショッピングのストアクリエイターPro、Shopifyなどの管理画面にはそれぞれ分析機能があるため、複数の販路を持つ場合は、項目の定義をそろえて1つの表に集約すると比較しやすくなります。
表には、その月に行った施策(ページの変更、セールへの参加、広告予算の変更など)もメモしておきます。数字の変化と施策を並べて見ることで、次の月の判断がしやすくなります。
週次では、広告費や在庫、主力商品の転換率など、すぐに手を打てる数字を確認します。月次では、3つの指標の推移と商品別の利益を見て、翌月の重点施策を決めます。
確認するタイミングと担当者を決めておかないと、数字は集めたものの見られない状態になりがちです。会議の議題に固定で入れるなど、仕組みとして組み込むことが大切です。
数字の集計や分析には手間がかかり、少人数の運営体制では、日々の受注や問い合わせ対応に追われて後回しになりがちです。集計の自動化を進めるとともに、どの作業を社内に残し、どの作業を外部に任せるかを整理しておくと、改善の手が止まりにくくなります。
外部に相談する場合も、自店の主要な指標を把握しておけば、課題を具体的に伝えられ、提案の良し悪しを判断しやすくなります。
EC運営で見るべき基本の指標は、売上を構成するアクセス人数・転換率・客単価の3つです。売上の変化をこの3つに分解し、さらに商品別・流入元別・端末別に切り分けることで、改善すべき場所と打ち手の優先順位がはっきりします。改善は転換率から着手し、アクセス、客単価と再購入へと広げていくのが、費用の無駄が少ない進め方です。
ECプランニングは、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのEC運営代行として、数字の確認から商品ページの改善、広告運用、日々の受注対応まで、自ら手を動かして現場のオペレーションを回すご支援を行っています。仕入れから運営まで一貫してご相談いただけます。
A.ECの売上は「アクセス人数×転換率×客単価」で表せます。3つのうちどの数字が変化したかを見ることで、売上の増減の原因を絞り込めます。
A.転換率は「注文件数÷訪問者数(またはセッション数)×100」で計算します。たとえば1,000セッションで20件の注文があれば2%です。どの訪問数を分母にするかを社内でそろえておくことが大切です。
A.一般的には転換率から改善するのがおすすめです。転換率が低いまま広告でアクセスを増やすと、費用に対して売上が伸びにくくなるためです。
A.Shopifyの解説では海外の調査データとして平均1.95%(2024年3月時点)が紹介されていますが、商材や価格帯、販路によって大きく異なります。他社の平均よりも、自店の過去の数字や商品同士で比べるほうが改善に役立ちます。
A.F2転換率とは、初めて購入した顧客のうち、2回目の購入をした顧客の割合のことです。新規顧客の獲得にかかる費用を回収し、長く続く売上を作れているかを確認する指標として使われます。