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中国輸入

中国輸入の関税と消費税の計算方法|課税価格・簡易税率・端数処理の基本

中国輸入の税金は「課税価格×税率」から。計算の順番と注意点を整理します

中国から商品を仕入れるとき、工場に支払う商品代金と国際送料だけで原価を見積もってしまい、通関時に請求される関税や輸入消費税で利益が想定より少なくなってしまうケースは珍しくありません。輸入時の税金は、決まった順番で計算すれば事前に見積もることができ、販売価格や発注数量を決める段階で織り込んでおくことが大切です。

この記事では、中国輸入にかかる関税と輸入消費税の計算方法を、課税価格(CIF)の考え方、税率の調べ方、少額貨物の簡易税率と1万円以下の免税、端数処理の順に解説します。あわせて、原価計算で見落としやすい点や、今後予定されている制度の見直しについても整理します。数字や制度は2026年10月時点で税関・国税庁などの公表資料から確認できた内容です。

中国輸入からEC運営まで一貫支援するECプランニング

ECプランニングは、中国からの仕入れ・OEMから日々のEC運営業務までを一貫して支援する会社です。中国現地の工場やサプライヤーとの直接交渉を代行し、品質基準の共有を含めた継続的な管理を行います。

商品登録やページ制作、広告運用、在庫管理、カスタマーサポートまで、提案にとどまらず自ら手を動かして現場のオペレーションを回す実務力を強みとしています。運営代行やご相談内容の整理など、お気軽にお問い合わせください。

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中国輸入でかかる税金の種類と計算の全体像

中国から商品を輸入するときにかかる主な税金は、関税、消費税、地方消費税の3つで、関税を先に計算し、その金額を含めて消費税を計算するという順番になります。

まずは、それぞれの税金が何に対してかかるのか、誰が納めるのかを整理しておきましょう。

関税・消費税・地方消費税の関係

関税とは、外国から輸入される貨物に対して課される税金のことです。品目ごとに税率が定められており、課税価格に関税率を掛けて計算します。

輸入消費税とは、外国から貨物を引き取る際に課される消費税のことです。国内で商品を仕入れたときに支払う消費税と同じ性質の税金で、国税である消費税と、それに連動する地方消費税で構成されています。税関の資料では、消費税率は標準税率で7.8%、軽減税率で6.24%とされ、地方消費税は消費税額の22/78です。合計すると、標準税率で10%、軽減税率で8%になります。

酒類やたばこなど一部の品目には、これらに加えて酒税などの個別の消費税がかかります。一般的な雑貨やアパレルを扱う場合は、関税と消費税・地方消費税の3つを押さえておけば、税額の見積もりができます。

納税するのは「貨物を引き取る人」

国税庁の案内では、輸入取引の消費税は、保税地域から外国貨物を引き取る者が納税義務者になるとされています。国内取引と違い、免税事業者や事業者でない個人であっても、輸入の際には納める必要がある点が特徴です。

納付は原則として、貨物を引き取るまでに輸入申告とあわせて行います。担保を提供して申請すれば、担保の範囲内で最長3か月まで納期限を延長できる制度もあり、輸入の頻度が高い企業では資金繰りの観点から検討されることがあります。

輸入代行業者を利用する場合でも、誰の名義で輸入申告をするかによって、税金を納める人や帳簿上の扱いが変わります。契約の前に、輸入者の名義と税金の精算方法を確認しておくと、後の経理処理がスムーズです。

計算は4つのステップで考える

輸入時の税額は、次の順番で計算します。1つ目に、課税価格(CIF価格)を円に換算して求めます。2つ目に、課税価格に関税率を掛けて関税額を計算します。3つ目に、課税価格に関税額を加えた金額を消費税の課税標準として、消費税率を掛けます。4つ目に、算出した消費税額に22/78を掛けて地方消費税額を求めます。

この順番を理解しておくと、関税率が変わった場合や、送料が上がった場合に、税額がどのように動くかを自社で試算できるようになります。

課税価格(CIF)と関税率の調べ方

税額の計算で最も重要なのは課税価格で、原則として「商品代金+日本の輸入港までの運賃+保険料」のCIF価格が基準になります。

商品代金だけで計算すると税額を少なく見積もってしまうため、何が課税価格に含まれるのかを正しく把握しておきましょう。

CIF価格とは何か

CIF価格とは、商品の代金(Cost)に、輸入港までの保険料(Insurance)と運賃(Freight)を加えた価格のことです。国税庁の案内でも、輸入消費税の課税標準は関税課税価格(CIF価格)に関税額などを加えた金額とされています。

たとえば工場との取引条件が工場渡し(EXW)や本船渡し(FOB)の場合、請求書の金額には日本までの運賃や保険料が含まれていません。この場合は、別途支払う国際送料や保険料を加えて課税価格を計算します。

また、買い手が工場に無償で提供した金型や資材、買い手が負担した一部の手数料などが課税価格に加算される場合があります。OEM生産のように取引条件が複雑になるときは、税関の関税評価に関する資料や事前教示制度を利用して、課税価格の範囲を確認しておくと安心です。

外貨建ての価格は円に換算する

中国との取引では、人民元や米ドルで価格が決まることが一般的です。課税価格は日本円で計算するため、外貨建ての金額は税関が定める換算レートで円に換算します。

換算レートは週ごとに公示されるため、発注時に想定していた為替と、輸入申告時のレートが異なることがあります。原価計算では、為替の変動幅をある程度見込んでおくと、利益の見通しが大きくずれにくくなります。

関税率はHSコードで決まる

関税率は、品目を分類するためのHSコード(関税分類番号)ごとに定められており、税関の「実行関税率表」で確認できます。同じ「バッグ」でも、素材が革か、プラスチックか、繊維かによって分類が変わり、税率も異なります。

中国からの輸入では、日本と中国がともに参加するRCEP協定(地域的な包括的経済連携協定)の税率を利用できる品目があります。EPA税率を適用するには、原産地を証明する書類の準備など所定の手続きが必要です。適用できるかどうか、どの書類が必要かは品目ごとに異なるため、最新情報は税関で確認してください。

分類に迷う場合は、税関の事前教示制度を利用すると、輸入前に分類と税率について回答を受けられます。新しい商品を継続的に輸入する予定があるなら、早い段階で確認しておくと価格設定の精度が上がります。

少額貨物の簡易税率と1万円以下の免税

課税価格の合計が20万円以下の貨物には、品目をおおまかな区分に分けた簡易税率が適用され、1万円以下の貨物は原則として関税と消費税が免除されますが、どちらにも対象外となる品目があります。

テスト仕入れやサンプルの取り寄せなど、小口の輸入で関係する制度なので、適用条件を押さえておきましょう。

20万円以下の貨物に使える簡易税率

簡易税率とは、課税価格の合計が20万円以下の一般貨物や郵便物に対して、通常より簡単な区分で関税を計算できる仕組みのことです。税関の案内では、衣類・衣類附属品(ニットなどの編物を除く)は10%、プラスチック製品・ガラス製品・卑金属製品・家具などは3%、ゴム・紙・陶磁製品・鉄鋼製品などは無税、その他のものは5%といった区分が示されています。

ただし、ハンドバッグなどの革製品、ニット製の衣類、履物、一部の食品などは、簡易税率の対象外として一般の関税率が適用されます。また、輸入者が一般の税率を希望した場合は、そちらが適用されます。

なお、個人使用目的の輸入では、海外小売価格の0.6倍を課税価格とする特例がありますが、販売目的の輸入には使えません。事業として仕入れる場合は、実際の取引価格に運賃と保険料を加えたCIF価格が基準になります。

1万円以下の貨物の免税と対象外の品目

税関の案内では、1回の輸入申告にかかる課税価格の合計が1万円以下の貨物は、原則として関税と消費税・地方消費税が免除されるとされています。ただし、酒税やたばこ税などは免除されません。

革製のバッグ、ハンドバッグ、手袋、ニット製の衣類、スキー靴、革靴などは、1万円以下であっても免税の対象外です。また、同じインボイスの貨物を複数の申告に分けた場合や、同じ差出人から同じ受取人へ同時に複数の小包で送った場合は、合計額で判定されます。発送を分けて免税にしようとする方法は認められないと考えておきましょう。

2028年4月からの少額輸入の見直し

令和8年度税制改正では、国外から通信販売で送られる税抜1万円以下の物品(特定少額資産)の販売について、消費税の課税を見直す内容が盛り込まれています。法人会などの解説では、令和10年(2028年)4月からの適用とされています。

この見直しは、主に海外の販売事業者や大規模なプラットフォームを対象とした仕組みで、国内の事業者が工場から商用貨物として仕入れる場合の計算方法がすぐに変わるものではありません。ただし、海外通販サイトから小口で仕入れている場合は、仕入れ値に消費税が上乗せされる可能性があるため、施行が近づいた段階で国税庁や税関の最新情報を確認してください。

計算例と原価計算で注意したいポイント

実際の税額は、課税価格の1,000円未満を切り捨て、税額の100円未満を切り捨てるといった端数処理を行いながら、関税、消費税、地方消費税の順に計算します。

ここでは仮の数字を使って計算の流れを確認し、原価計算で見落としやすい点を整理します。

仮の数字で計算してみる

ここでは、課税価格(CIF価格を円に換算した額)が300,000円、関税率が仮に3.9%、消費税が標準税率の商品を例にします。税率は説明のための仮の数字で、実際の税率は品目ごとに実行関税率表で確認してください。

1つ目に、関税額を計算します。300,000円×3.9%=11,700円です。税関の計算例では、課税価格の1,000円未満と、関税額の100円未満を切り捨てて計算しています。

2つ目に、消費税の課税標準を求めます。300,000円+11,700円=311,700円となり、1,000円未満を切り捨てて311,000円です。

3つ目に、消費税額を計算します。311,000円×7.8%=24,258円で、100円未満を切り捨てて24,200円です。4つ目に、地方消費税額は24,200円×22/78で約6,825円となり、100円未満を切り捨てて6,800円です。この例では、輸入時に納める税金の合計は約42,700円になります。

輸入消費税は仕入税額控除の対象になる

輸入時に納めた消費税と地方消費税は、消費税の課税事業者であれば、一般に仕入税額控除の対象になります。つまり、関税は原価として残りますが、輸入消費税は最終的に納める消費税の計算の中で差し引かれる性質のものです。

ただし、控除を受けるには、輸入許可通知書など税関が交付する書類を保存する必要があります。輸入代行業者を通す場合は、誰の名義で輸入したか、書類を受け取れるかを事前に確認しておきましょう。個別の取り扱いは税理士に相談することをおすすめします。

原価に含めるべき費用を一覧にしておく

原価計算では、商品代金、国際送料、保険料、関税に加えて、通関手数料、国内の配送料、検品費用、輸入代行の手数料なども忘れずに含めます。輸入消費税は控除の対象になるとしても、納付から控除までの間は資金が必要になるため、資金繰りの計画には入れておく必要があります。

発注のたびに計算をやり直すのは手間がかかるため、品目ごとの関税率、送料の目安、為替レートを入力すれば原価が出るような表を作っておくと便利です。数量や送料が変わったときにすぐ試算できると、発注量や販売価格の判断が早くなります。

中国輸入の関税と消費税は、課税価格(CIF価格)を求め、関税、消費税、地方消費税の順に計算するという流れを押さえれば、発注前に見積もることができます。課税価格に運賃や保険料が含まれること、品目によって税率や免税の扱いが変わること、端数処理のルールがあることを理解しておくと、想定外のコストを防げます。

一方で、HSコードの分類やEPA税率の適用、OEM取引での課税価格の範囲など、判断が難しい場面もあります。税制や税率は改正されることがあるため、最新情報は税関や国税庁で確認し、必要に応じて通関業者や税理士に相談しながら進めることが大切です。

ECプランニングでは、中国輸入代行として、仕入れ先との条件調整から輸入、国内での販売までを一貫して支援しています。輸入コストを踏まえた仕入れ計画や、EC運営までをまとめて相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。

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【Q&A】中国輸入の関税・消費税に関するQ&A

Q1.中国輸入の関税はどのように計算しますか?

A.関税は「課税価格×関税率」で計算します。課税価格は原則として商品代金に日本までの運賃と保険料を加えたCIF価格で、関税率は品目ごとに税関の実行関税率表で確認します。

Q2.輸入消費税は何に対して10%かかりますか?

A.課税価格に関税額を加えた金額に対してかかります。消費税7.8%と地方消費税(消費税額の22/78)を合わせて標準税率10%で、食品など軽減税率の対象品目は8%です。

Q3.販売目的の輸入でも0.6掛けの特例は使えますか?

A.使えません。海外小売価格の0.6倍を課税価格とする特例は個人使用目的の輸入が対象で、販売目的の場合は実際の取引価格に運賃と保険料を加えた価格で計算します。

Q4.1万円以下の輸入なら関税も消費税もかかりませんか?

A.課税価格の合計が1万円以下の貨物は、原則として関税と消費税が免除されます。ただし、革製バッグやニット製衣類、履物などは対象外で、分けて発送した場合は合計額で判定されます。

Q5.輸入時に払った消費税は取り戻せますか?

A.消費税の課税事業者であれば、一般に仕入税額控除の対象として、納める消費税の計算で差し引くことができます。輸入許可通知書などの書類の保存が必要なため、詳しくは税理士に確認してください。

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